不動産投資 書籍① #23

管理会社に求めるのは、管理力?それとも客付力?

結論から申し上げますと、10年で5棟の拡大を目指すあなたにとって、1棟目で管理会社に最も求めるべきなのは「圧倒的な客付け力(リーシング力)」です。

不動産投資の世界には「客付けはすべてを癒やす」という格言があります。どれだけ管理(清掃や事務)が丁寧でも、空室のままでは家賃が入らず、公庫への返済で黒字倒産してしまうからです。

ただし、ステージや物件の状況によって必要なバランスが変わるため、その本質を整理しました。

1. なぜ最初の1棟目は「客付け力」が最優先なのか?

少額の自己資金でスタートする初期ステージでは、「空室期間を1日でも短くすること」が最大の防御です。

  • 客付け力が強い会社の特徴:
    • SUUMOやHOME’Sへの掲載スピードが早く、写真が綺麗。
    • 地元の他の仲介業者(アパマンショップやエイブルなど)に「うちの管理物件を客付けしてくれたらAD(広告料)を上乗せします!」と積極的に営業してくれる(=間口が広い)。
    • 今のトレンド(無料Wi-Fi、初期費用決済など)を捉えた提案ができる。
  • あなたのメリット: 1棟目が満室(稼働率90%以上)を維持できれば、キャッシュフロー(手残り)が確実に残ります。その実績(確定申告の黒字)があって初めて、公庫や地銀は「2棟目の融資枠」を出してくれます。

2. 「管理力」が必要とされるタイミング

では、管理力(クレーム対応、清掃、修繕のコスト管理)は不要かというと、そうではありません。管理力は「2棟目、3棟目と規模が拡大したとき」、そして「築古物件を運営するとき」に真価を発揮します。

  • 管理力が生きる場面:
    • 入居者の退去を減らす(長期入居してもらう)。
    • 雨漏りや水漏れが起きた際、自分の息のかかった安い職人でリフォームを回し、出費を最小限に抑える(大家主導のリフォーム)。

💡 ズバリこう聞いてみてください

「御社に管理をお任せした場合、御社の自社店舗だけでなく、地元の他の仲介業者さんにも広く情報を流して客付けを依頼していただけますか?」

  • 良い回答: 「もちろんです!周辺の全業者に図面を配り、SNSやネットもフル活用して1ヶ月以内の満室を目指します」
  • 悪い回答: 「基本的にはウチの店舗に来たお客様だけで回しています」 👉 これを「囲い込み」と言い、空室が長引く原因になります。

まずは「客付け力」で一気に満室にしてキャッシュを呼び込み、リフォームの主導権を握らせてもらうことで「管理コスト」を自分でコントロールする。

このハイブリッドなスタンスが、あなたの資産形成スピードを最も加速させます。