不動産投資 書籍① #14

 過去投稿から、不動産賃貸業をスタートするには、物件探しよりも先に、銀行へ相談が必要になることを記載しました。そこで、本日は銀行への相談時に話す内容をまとめました。

 条件として、相談銀行:日本政策金融公庫、初めての訪問、目的①:新規開業スタートアップ支援資金を利用したい、目的②:融資枠の確認を設定しています。

 公庫の担当者は、あなたの「年収」だけでなく、「一人の事業主としてどれだけ準備をしてきたか」を厳格に見ます。初回相談で「融資枠」を最大限に引き出し、かつ信頼を勝ち取るための戦略を整理しました。


1. 初回相談の「目標設定」

単に「いくら貸してくれますか?」と聞くのではなく、以下の状態を目指します。

  • 「事業主」としての認知: 会社員の副業ではなく「不動産賃貸業の創業」であると認識させる。
  • 具体的な金額提示: 属性(例:年収○○○万・プライム企業)と自己資金(○○○万)を背景に、「○○○○万〜○○○○万規模の融資が現実的である」という感触を掴む。
  • 宿題の持ち帰り: 次回、物件を持ち込んだ際に即座に審査へ回せるよう、必要書類のリストを確定させる。

2. 当日の持ち物(最強のポートフォリオ)

手ぶらで行くのと、これらを持参するのとでは担当者の対応が180度変わります。

  1. 事業計画書(簡易版でOK): 「なぜ不動産か」「なぜ○○エリアか」「10年後のビジョン(5棟・CF拡大)」を簡潔に。
  2. 自己資金の証明(通帳のコピー): 「○○○万円をコツコツ貯めてきた」というプロセスが重要です。一時的に入れた見せ金ではないことを示します。
  3. 源泉徴収票(直近2年分): プライム企業勤務の安定性を証明する最強の武器です。
  4. 不動産分析シート: 「家賃下落や空室率まで織り込んだシミュレーション」を見せることで、数値管理能力をアピールします。
  5. 検討中の物件資料(マイソク): まだ買わなくても、「こういうスペックの物件を狙っている」という具体例として1〜2枚持参します。

3. 担当者に伝えるべき「3つのポイント」

相談時は、以下の順序で話すとプロっぽく聞こえます。

① 制度利用の意欲(新規開業・スタートアップ支援資金)

「28歳という年齢を活かし、**新規開業・スタートアップ支援資金の『若者特例』**を利用して、地域に根ざした賃貸事業を興したいと考えています。」 ※35歳未満の特例(金利優遇)を受けたい旨を明確に伝えます。

② 事業の継続性と帰郷プラン

「現在はプライム企業に勤務し安定した所得がありますが、将来的に地元へ戻り、地域貢献も含めた事業拡大を計画しています。そのため、1棟目は今の勤務地に近い○○エリア、もしくは地元で実績を作りたいです。」

③ 融資条件の逆算

「自己資金は○○○万円用意しています。法定耐用年数を考慮し、返済期間を20年程度で組むことでキャッシュフローを安定させたいのですが、私の属性で最大どの程度の融資枠(レバレッジ)を想定できますでしょうか?」


4. 銀行員がチェックしている「裏のポイント」

  • 清潔感と礼儀: 不動産経営は「人」との商売です。担当者は「この人に貸して逃げられないか」「入居者や近隣とトラブルを起こさないか」を服装や言葉遣いから見ています。
  • 他力本願でないか: 「業者がいいと言ったから」はNGです。「自分でシミュレーションした結果、この数字になった」と自分の言葉で語ってください。

アドバイス

初回相談は、現在の居住地の支店で問題ありません。まずは「創業相談」の電話またはネット予約を入れましょう。